【脳のクセをハック!】フリーランスになる前に知りたかった!自分に合った副業を選ぶときの2つのコツ【書籍レビュー】
副業してまずは月5万円稼ぎたい!
いつかは独立してフリーランスになりたい!
あー、けど、何から始めたらいいのかわかんない・・・・。
という人
さらに、もう少し行動力のある人だと、
いろいろネットで検索した結果・・・、
どうやら、プログラミングとかYoutube・インスタのアフィリエイトが稼げるぽいな。
よし、じゃあプログラミングからやってみるか!
と思った人。
ちょっとだけ待ってください。
そんな、えいやーで副業を決めるやり方はやめましょう。
めちゃくちゃ遠回りするので・・・。
4年前の僕も同じような思考回路でした。
プログラミングが儲かりそうだからとチャレンジするも、途中で挫折。
他にも、Youtubeやブログ、せどり、ハンドメイドなど、9つの副業をやってきて、失敗もたくさんしてきました。
だからこそ断言します。
かつての僕のようなギャンブル思考は、皆さんは今日で捨ててください。
この記事では、もっとプリミティブなやり方で、賢くキャリア選択する方法について解説します。
・キャリア選択の失敗を防ぎたい
・自分に合った副業を選べるようになりたい
・いつかフリーランスとして独立したい
と思ってる人は必見です。
ぜひ、最後までお付き合い下さい。
はじめに
本題に入る前に、
ちょっとした心理テストにお付き合いください。
あなたの目の前に、杖をついた白いアゴ髭のおじいさんの大富豪が現れて、こう質問したとします。
あなたは、毎日仕事を頑張ってるようですね。
そんなあなたに私からのささやかなプレゼントとして現金をお配りしたいと思います。
A. 100万円もらえる
B. じゃんけんをして勝ったら200万円もらえる(負けたら0円)
としたらどちらがいいですか?
あなたは、どちらを選びますか。
このとき、多くの人は確実に100万円もらえるAを選ぶと思います。
ちなみに僕もAを選びます。
起業家タイプの人はBを選ぶらしいですよ。
これって冷静になると不思議だよね?っていう話で
別に参加費を払ってるわけでもないから、まったく損しないわけです。
だから、イチかバチかで200万円を選んだ方が合理的です。
けど、多くの人は、200万円を選んでじゃんけんに負けたとき、
損した気分になるのがイヤなので、
確実に100万円を貰おうとします。
こういったように人の行動って必ずしも合理的ではないよね、
っていうことを明らかにした人がいます。
それが、2002年にノーベル賞を受賞したダニエル・カーネマンという心理学者です。
カーネマンは、
人間の思考の仕組みをわかりやすく世の中に伝えてくれた人です。
人っていつもロジカルに考えて行動してるのでなく、
むしろ、感情や直感で行動することが多いよね。
とさまざまな研究から明らかにしました。
この記事では、このカーネマンの研究結果を活用して、
人間の脳のクセをハックしながら、上手にキャリア選択する方法を解説していきます。
カーネマンの代表的な著書の1つ「ファスト&スロー」を参考にしています。
上下巻に分かれてて、文字がギチギチに詰まって、しかもトータルで800ページぐらいある内容ですw
大袈裟じゃなく、その辺のビジネス書20冊分ぐらいに匹敵する濃さでした。
興味を持った方はぜひ一度読んで見てください。
僕は、読むのに丸3日かかりましたw
その中から、ポイントを2つに絞りました。
1.直感ファーストの落とし穴
2.記憶はときに間違う
1.直感ファーストの落とし穴
みなさん、自分の直感って信じますか?
僕はかなり信じてる人間でした。
副業始めようと思ったときも、
内容よりもまず行動。と思い、
これ!と目に入った興味持てるものを直感で選び、片っ端からやっていくスタイルでした。
こういった直感で判断することに対して、
カーネマン博士は、
「直感は必ずしも正しいとは限らない」
といいます。
人間の思考には、
- システム1:直感や感情で速く判断する、無意識でも自動で動く
- システム2:深く考えてじっくり判断する、強く意識すると動く
の2つのシステムがあると言います。
僕たちが普段判断してることは、システム1(直感)の働きが多いです。
例えば
2+5はなに?
家の住所は?
こういった問いに
パパッと答えるのはシステム1です。
一方で、
システム2は、
17×24 はなに?
このブログ記事の中に”直感”て言葉は何個ある?
こういった問いに
頭を使って答えるのがシステム2
2つのシステムについて、なんとなくイメージがしやすくなったかと思います。
では、副業を選ぶとき、
このシステム1とシステム2はどう動くのか。
例えば、
あなたが、SNSを見ているとき、
文系出身、30代未経験からスクール6ヶ月でプログラミングで月100万円稼いだ!
今はフルリモートでパソコン1台でノマドワーカーしてます!
興味のある方は↓の概要欄から無料体験入学受付中!
といった広告を見たとします。
これを見て反射的に、
6ヶ月で!? いいな!オレもやりたい!
というように直感や感情で選びたくなってしまうのがシステム1の仕業です。
これにまんまと引っかかったのは僕です。笑
このシステム1(直感)は、無意識に偏った考え方をしてしまい、正しい判断を邪魔することがあります。
この場合、副業広告に飛びつきそうになってしまったのは、
・プログラミングの成功者の情報ばかり見ていて、
「自分にもできる!」と無意識に思い込んでしまう
(→利用可能性ヒューリスティックス)
・ある一点の良い面「月収100万円」に引っ張られて、
全体を良いと無意識に評価して、プログラミングのデメリットを見落としてしまう
(→ハロー効果)
こういった偏った考え方に、システム1(直感)が無意識に毒されがちなことが原因です。
この現象は誰にでも起こり得ます。
新卒時にありがちな認知の偏りとしては、
・初任給やボーナスの高さ
・業界イメージ
だけで企業を選ぶことです。
これも、「見聞きした情報がすべてと思ってしまう」という代表的な認知の偏りです。
「IT業界=未来が明るい」
「商社マン=高収入」
「コンサル=かっこいい」
といった周囲の一般的なイメージに影響され、実際の仕事の内容や自分との適性を考慮しないことです。
高収入の営業職に就いたが、過酷なノルマや長時間労働で疲弊して、退職。
キラキラしたイメージのコンサル業界に就職したが、実際は泥臭いリサーチ作業をやり続けるばかりで、ギャップを感じて退職。
割とあるあるかと思います。
大事なことは、
こういった無意識の偏りに気づいて、
システム2(深く考えて判断する思考)を使うこと。
一旦落ち着け、オレ。と自分に声をかけて
まずはじっくり考えることです。
- なぜその仕事に惹かれるのか?
- それは他の仕事では実現できないのか?
- 具体的にその仕事はどんな動作をする仕事なのか?
- 自分はその動作に対して苦手意識はないのか?
ここで特に大事なことは、
その仕事・副業を
名詞で捉えるのでなく、動作で捉えることです。
先ほどの広告例で言うと、
×名詞:プログラミング
ではなくて、
◯動作:作るものが決まっていて、それを作るために、じっと座って、パソコンの前で、英語でコードを打ち込む。コードにエラーが出たら、どこに原因があるのか、仮説を立てて、自分で調べたりして解決する
と捉えることがポイントです。
そもそも、じっと座ることが苦痛という人がいたとしたら、その時点でプログラミングはどれだけ稼げそうでも、絶対に選んではいけないですよね。
僕の場合はというと、
やってから気づいたことですが、
作るもの(正解)が決まっている
その正解を試行錯誤して探すという動作が苦手でした。
コードの書き方は人によって多少の違いはあれど、正解があります。
僕にとってはそれが窮屈でした。
そんなわけで、プログラミングは途中で挫折します。
大切なのは、直感を「出発点」とし、その後は論理的に考えること。
これは実体験からも本当にそう思います。
2.記憶はときに間違う
自分の脳が、無意識に直感で
もっと稼ぎたい
もっと自由に働きたい
と考えていることを自覚できました。
そして、それをさらに深堀りすることで、
自分が
転職、副業、起業など人生の岐路に立たされると
必ず自分の過去を振り返る作業をします。
自分て何の仕事してきたんだっけ?
アピールできる部分ってどこだっけ?
何をしてる時が楽しくて、何をしてる時が苦痛なんだっけ?
この時、必死に過去の記憶を呼び起こします。
ただ、この記憶というのがとても厄介だとカーネマン博士は言います。
実は、私たちの記憶は、必ずしも正確ではありません。
記憶は感情や状況に影響され、歪められる
もっと言うなら、都合よく書き換えられることがあるのです。
どういうこと?
ピークエンドの法則と呼ばれるものがあります。
僕たちの記憶は、苦痛や快楽がもっとも強いピークと終了時の感覚を、特に記憶に留めてしまうクセがあります。
例えば、
僕はフリーランスになるまでに3つの会社でサラリーマンをしていました。
1社目は、ザ・年功序列の日本企業で事務職(3年)
2社目は、実力主義のIT企業で営業職(3年)
3社目は、1社目と2社目のちょうど中間くらい社風のIT企業で営業職(1年)
です。
この過去を振り返ったときに、
パッと思い出すのは、
3社目への強いネガティブなイメージです。
それは辞める直前の1ヶ月で3回も部署移動を命じられたから。
苦痛のピークであり、それがまさにエンド。
実体験としても、ピークエンドの法則を感じます。
1、2社目も苦痛に感じる部分が無かったわけではありません。
効率化すればするほど、
上司から仕事が降ってきて、遅くまで帰れなかったり、
自分のミスでは無いのに、
めちゃくちゃ責められたり、
毎月のノルマ達成のプレッシャーで、
ヒーヒー言いながら飛び込み営業していたり、
しかもどちらの会社も3年経験してるので、
本来であれば、そっちの記憶の方が時間の重みがあるはず。
3社目よりも色濃く残っても良いはず。
なのに、実際はそうじゃない。
この記憶の違いを生み出してるのが、ピークエンドの法則です。
苦痛や快楽のピーク時の強さと終了時の感覚が、記憶の中では思い出す優先順位が高くなってしまいます。
こうなると、
本当は、その時々で日々感じていた
小さな苦痛や違和感を過小評価してしまったり、
ひどい場合だと思い出せなくなってしまったりします。
例えば、
実は激務でずっとつらい時期も多かったのに、
最後のプロジェクトが成功して気持ちよく退職できた場合、その会社での経験を全体的に良いものと記憶してしまったり。
終わりよければすべて良し。
記憶だけに頼ると、そんなことになりかねません。
だからこそ、
転職、副業、フリーランスと新しい仕事を探そうとするとき、
記憶だけに頼らずに、
過去の記憶・感情の棚卸しを日記やメモを見返しながら
丁寧に振り返ることがめちゃくちゃ大事です。
特にマイナスの感情。
・頑張ってるのに、年功序列だから全然給料が上がらない。のがイヤ
・毎日同じ作業の繰り返しでつまらない、成長を実感できない。のがイヤ
・自分の仕事が何の役に立っているのかわからない。のがイヤ
などなど
嫌いなことを無理やり好きになるより、
嫌いなことからは離れる方がよっぽど現実的だと思います。
大人になってから
嫌いが好きになるって、まぁないと思います。
(食べ物とかならありますがw)
自分がイヤだと感じる会社、環境、人間関係は
死ぬまで変わらないと思っています。
だから、1つ1つ過去に感じた不満を解消デキるようにします。
・頑張ってるのに、年功序列だから全然給料が上がらない。
→やればやっただけ報われる実力主義の環境 がよい
・毎日同じ作業の繰り返しでつまらない、成長を実感できない
→仕事内容に変化がある(定型業務よりはクリエイティブ) 方がよい
・自分の仕事が何の役に立っているのかわからない
→間接部門ではなく、お客さんとの折衝をするポジション(営業、ディレクター) がよい
などなど
といったように丁寧に棚卸していくことが大事です。
過去に仕事で嫌と感じたことと同じ誤ちを繰り返さないためには、
記憶に頼るのではなく、
日記やメモなど、当時の状況や感情を記録しておく。
↓
マイナスの感情をピックアップする
↓
それを満たせる仕事内容、職場環境を軸にして、仕事・副業を探す。
小さな感情の揺れは、後からだと思い出せないことが多いですが、
未来の仕事を選ぶときに、大きな道しるべになってくれます。
ぜひ、試してみてください。
まとめ
この記事では、副業や転職などキャリア選択をするときに、
注意すべき、人間の思考のクセを理解した上で、より良い選択をする方法を解説しました。
あらためて、4つのステップで整理しました。
ステップ1 人は無意識に直感で物事を判断しがちと自覚する
副業の広告やフリーランスで稼いでる人、あるいは転職する同僚を見て、
高収入や自由な働き方に惹かれてすぐに飛びつきたくなるのは、
自分の意思ではなく、システム1(直感)の仕業です。
「直感は、必ずしも正しいとは限らない」
この原則に立ち返ることが大事です。
ステップ2 なぜ心惹かれたのかを言語化する
ステップ1で無意識の自分の興味を自覚することができました。
もっと稼ぎたい。
もっと自由に働きたい。
ここで自分が潜在的に求めているものをはっきりと言語化します。
なぜ、自分は副業やフリーランスに興味を持ったのか?
どんな働き方を実現したいのか。
これをはっきりと言語化できる人はそれで大丈夫です。
ただ、理想を思い描くのが難しい人もいると思います。
そういう人は次のステップ3。
ステップ3 毎日の状況や感情を記録しておく
理想を思い描くのが難しくても、
反対に嫌なことは思い出しやすかったりしますよね。
電車通勤するのが嫌。
上司ガチャでハズレが異動してくるのが嫌。
働いても給与に反映されない感じが嫌。
などなど。
僕は、嫌なものは一生イヤだと思います。
だから、少なくてもイヤと感じることを日常から排除していく。
このスタイルが現実的だと思います。
じゃあ、イヤなことってなんだっけ?
と振り返ろうとした時に大事なこと。
それが、
私たちの記憶は、必ずしも正確ではありません。
ということをお話ししました。
記憶は、感情や状況に影響されて、歪められます。
だからこそ、あとから一気に思い出そうとすると
その時はリアルに感じてたマイナスの感情を忘れてしまうことがあります。
なので、日々ちょっと感じた違和感やイヤだなと思ったことを
日記やメモに吐き出していきます。
これはジャーナリングという手法でもあり、
頭の中でモヤモヤしていることも
紙に書き出すとスッキリするという効果もあったりします。
ステップ4 理想の働き方を明確にする
ステップ3で日記を書き続けていくと、
自分が不快に感じる状況がどんどん可視化されていきます。
そして、その不をすべて消し去ったとしたら、
今よりも理想の働き方が見えてくるようになると思います。
よく巷では、
「やりたいことを見つけよう」
と言ってるのを見かけます。
世の中の一部の経営者やインフルエンサー、プロスポーツ選手などは、
まず、この脳の
直感で自分が興味を持ったり、好きと思う仕事をしていったら、
評価されて、出世したり、
人より稼いだりして、
今の地位を築いていたりします。
僕から見たら、そういった方々は皆さん天才です。
そうではなくて、やりたくないことを少しずつ消していく。
そして、一歩ずつ自分にとって心地よい働き方に近づいていく。
この方法をおすすめします。
この記事を読んだ方の未来が、少しでもよい方向に進むことを願っています。